最近「バンライフ」ってのが流行りらしい。バンライフで検索すると、YoutubeやInstagramで沢山の情報や楽しいそうな写真が出てくる。
車を移動手段だけでなく、ベッドや生活用品を乗せることで“移動できる生活拠点”とし、時間や場所にとらわれずに旅しながら暮らすライフスタイルのことを言うそうだ。
しかし、今流行りのこの「バンライフ」も、サーファーにとっては昔っからごくごく当たり前のように存在し、そういう自分も2007年に購入にしたハイエースを機に、バンライフを楽しんで来た一人だ。
いや、振り返れば、ハイエースを購入する前からもバンかミニバンタイプの車としか縁がない。
免許取得直後によく運転してた家のデリカスターワゴンでは、酔っ払ってバンパーに乗ってきた親友を急加速からの急ブレーキで海に振り落としたり(誰も信じてくれないと思うがこれ本当)、社会人デビュー時の車だった三菱のシャリオグランディスでは、大した装備もないまま全国あちこちの波乗りポイントに出向いた。
そんなわけで、最近のこのバンライフブームを見ると、「そんなの昔からヤッてるぜいとか、最近のYoutuberも大したことねーな」とか、ついつい上から目線になってしまいがちだ。
ハイエース購入を決めたのは、当時サーフライダーファウンデーションジャパンの代表だった守山さんを訪ねて京都の八丁浜に行った時だと思う。
夜明け前から駐車し、朝一の波を狙うサーファー達の車の中で、ダークグリーンのハイエースが何故かやたら格好良く見えた。
それからほどなくして、2007年のゴールデンウイークについに我が家にダークグリーンのハイエースがやってきた。
大学で建築を選考し、環境に配慮したモノづくりに関心があったので、自宅近くで育った木で内装をやってみようとすぐに決めた。
そしたラッキーなことに、裏山で伐採され、製材された杉の木の板が自宅にあったたため、この裏山の杉で、荷台スペースにべットの制作をすることを決めた。
それでノウハウを求め、向かった本屋で一冊の本に出会った。
この頃は、ハイエースを8ナンバー登録して節税するものがいたり、どう考えても駐車の邪魔にしかならず見た目もとても恥ずかしいガンダムのようなハイエースを乗り回す者がいたり、今よりもカスタムがしやすい時代だった。
ただ、その頃はDIYの経験もほとんどなく、丸鋸すらビビってろくに使いこなせない有様だったが、どーにかして裏山の杉の木でべットを作った。
苦労して出来上がった杉の木で出来たべットは、まさに天然の芳香剤の如くとても良い香りがし、運転するたびにハッピーな気分にさせてくれた。
この時に作ったべットの一部は、現在の2代目ハイエースにも受け継がれ、未だに現役で活躍中である。
そして、このハイエースカスタムをきっかけに、果てしない木工の道を歩いていくことになったのである。