2009年当時。日本人で木製サーフボードを作る人がいることは知っていた。
nobbywoodsurfboardsのNobbyさんだ。
nobbywoodsurfboards.comに行くと、木製サーフボードや木製のフィンに関する詳しい解説があるが、確か記憶では2008年頃からホームページは既に充実していた。
そんな中、Paulさんに日本でのウッドサーフボード教室開催をお願いした結果、その返信EmailのCCにNobbyさんが入ったので、一度会ってみることした。
Nobbyさんにはじめてお目にかかったのは、2009年の12月。
都内で仕事があり、その帰りに当時彼の工房があった幕張に向かった。
工房を見せてもらうつもりでワクワクしながら向かったのだが、Nobbyさんの指示で駅前の喫茶店で話を聞いてもらうことになった。
最初は、どこの馬の骨というような態度で接していたNobbyさんも、自分がウッドボードに興味を持ったきっかけや、それまでに作ったアライアからの学んだことを話しているうちに少しづつ心を開いてくれたように思えた。
それで、日本で最初の木製サーフボード教室をやろうとういうことで意気投合し、翌年の3月の下旬の連休に開催場所の下見を兼ねて2泊3日の房総半島サーフトリップに出かることになった。
旅の道中、Paulさんのマニュアルを日本で最初に購入したのがNobbyさん、そして2番目に購入したのが自分だという話や、木製サーフボード作りを始めたきっかけ、日本ではじめて開催する教室に向けての話し合いを進めた。
また、この時にはじめてNobbyさんの工房を見せてもらい、仕上がったばかりの桐製ウッドサーフボード(ロングボード)に試乗させてもらうことになった。
最初に、千葉北の堀川浜というサーフィンポイントに向かったと思う。
はじめて乗る、ウッドサーフボードの印象は、浮力があり速いが、コントロールがとても難しいじゃじゃ馬という印象だった。
当時の新鮮な記憶は今でもしっかりと足の裏に刻まれている。
それまでに体感したことのないようなスピードに計り知れない可能性を感じ、近いうちに自分も木製サーフボードを作るんだという気持ちが強くなり、何とかして日本でのウッドサーフボード自作教室の開催を実現しようと思うに至った。
Nobbyさんとの二泊三日の房総半島サーフトリップは、紛れもなく日本ではじめての開催となるPaul Jensen氏による木製サーフボード教室の実現に向けた第一歩だったのだ。